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岩波と改憲派

今回で3回目のブログになるが、未だに未だにブログの使い方がわかっていない。本当に恥ずかしいので、さっそく本題に移りたい。

 

最近、「私にとっての憲法」(岩波書店編集部)という本を読んだ。正直、私はどちらかというと保守派なので、硬性的な護憲論を展開しそうな岩波の書籍はあまり縁がないかなと思いながら「私にとって」というタイトルにひかれて手に取ってみた。

 

いろいろな方が寄稿されているが、産官学、そしてアーティストも個々人の憲法観を述べており、なかなか興味深い書籍だった。例をあげれば、坂本龍一氏、丹羽宇一郎氏、片山善博氏、竹下景子氏、浜矩子氏などが、いわゆる護憲の立場、現行の憲法の改正について改正を認めないという立場から自己の理論を展開しており、他の執筆者も含め、井上達夫氏の説明でいえば、原理主義的または修正主義的護憲派の人々がほとんどである。

 

ここまでだと、よくありそうな護憲派の書籍なのだが、執筆者の中に保守派の半藤一利氏、保坂正康氏、鈴木邦男氏がこの岩波の書籍に論稿を寄せており、特に鈴木邦男氏といえば右翼というイメージが強い。

3氏の論稿は護憲的な話はないのだが、いわゆる「押しつけ憲法」とか「占領憲法」というロジックによって、まがりなりにも日本の「戦後」の基礎をなしてきた現行憲法を、安直な憲法改正論の中で語ることに対し、戦前を知り、戦後の復興を知る立場から警鐘を促している。

 

憲法改正の議論が活発化する中、改憲派改憲派を批判する「改憲の正当性」が注目を集めている。思考停止している護憲派は置いて行かれているが、である。

 

自衛隊を忘恩の徒にしないための、隊員とその家族を守ることにつながる憲法改正に向けた議論を是非してほしい。